第5世代がん免疫細胞治療法「フュージョン細胞治療」の臨床研究結果

大野典也先生から第5世代がん免疫細胞治療法「フュージョン細胞治療」の臨床研究結果を教えて頂きましたので、以下ご参照頂きたく存じます。

前述のとおり、大野典也先生は、がん細胞情報を免疫のキラー細胞(CTL)に伝達するためには、細胞表面の組織適合性遺伝子複合体(MHC)のクラス1に情報を載せなければ有効でないが、第4世代までのがん免疫細胞療法(含むNK療法、ANK療法、活性化リンパ球療法、樹状細胞がんワクチン療法等)では、情報がMHCクラス2に載ってしまうため、免疫細胞にがん細胞を伝達することが出来ないので特異的にがん細胞を攻撃することが出来ないので治療効果が十分でないことをつきとめていました。そして、ハーバード大学ダナファーバー癌研究所のキーフ教授が発明したがんフュージョン細胞にMHCクラス1にがん情報を載せる効果があることから、これに注目していました。

但し、フュージョン細胞ワクチンだけでは不十分なので、さらなる効果を追い求め、やがてフュージョン細胞がんワクチンとある特殊免疫活性剤のIL12を組み合わせることで、治療効果が劇的に向上することをつきとめ、この組み合わせ治療法の欧州特許を取得したのです。

もう10年以上前になりますが、この第5世代がん免疫細胞治療法である「フュージョン細胞がんワクチン+IL12」(大野・キーフ法)の臨床研究を慈恵医大で行うことになりました。そこで、治療が非常に難しいとされる悪性脳腫瘍をターゲットにした臨床研究が行われました。実際は、スタンダード治療を受けた後の末期患者のみが対象となりました。

その結果が、こちらの一覧表のとおりです。 15症例中、4例が部分寛解(99%~50%の縮小)で3例が現状維持(長期安定)であったという驚くべき好結果。しかも、副作用は軽微でほとんどなかったのです。

このような良い結果であったのであれば、この結果を引き継いで大野先生のお弟子さんや後継者が更にこの研究を続けなかったのかが疑問として出てくるのですが、大野先生が慈恵医大教授を勇退して名誉教授となると、後任教授は大野先生のお弟子さんを皆移動させてしまい、自分は全く別の研究を行ったのだそうです。白い巨塔の大学医学部では往々にしてこのようなことは現実に行われているのだそうです。本当にもったいない!従って、世界の先端であったがん融合細胞ワクチンは、その後日本では大野先生以外は誰も注目することなかったのです。しかし世界の臨床研究は素晴らしい結果を出し続けます。それが、こちらの結果一覧です。

 

この結果が米国ハーバード大学ダナファーバー癌研究所における「融合細胞ワクチン+IL12」療法の乳がん治験につながっているのは前述のとおりです

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